『失敗したらどうしよう』
これは、僕が緊張するとき、迷うときの
最初に、僕自身の思考の中に生まれてくる言葉です。
そして興味深いことに
“どうしよう”の恐れや不安の対象が
自分自身だということです。
つまり、僕の場合、
「失敗したらどうしよう。
自分が自分を責めてしまうのが怖い」
というシステムが動いているようなのです。
・・・これでは、アインシュタイン博士に
からかわれても仕方がありません。
「どうして、自分を責めるんですか
必要なときに、周りが責めて
くれるんだからいいじゃないですか」
とはいえ、僕自身は、
“失敗”を【(自分で)責める】ことで【落ち込む自分】を
また【責め始める】ことで【落ち込む自分を見る】ことに【落胆】することを【怖れて】いる
上の文でいえば
“ ” は、出来事や他者が関わること
【 】は、自分が自分について持つ気持ちや評価です
つまり、
僕が緊張したり、困ったりするとき
その引き金はある出来事だったかもしれませんが
多くは、自分の中の思考で
それを増幅し、よりその度合いを高めている
ようなのです。
そしてこのパターン、プロセスは、
今回のように、意識しなければ、
どこにその解決ポイントがあるかが
かわりません。なにしろ意識していない
無意識的なプロセスですから。
そこで、ご自身になにか、迷いや緊張、悩みが
出たときには、一度、このプロセスを
確認することが出来ます。
…そして、実は、利用して、
迷いを抜けたり、緊張を緩和したりすることも
可能なのです。
僕自身のプロセスについて考えてみると
最終的に【怖れて】いるわけです。
それは【落胆すること】で、
それは【自分が落ち込む】ことに対してで、
それは【落ち込む自分を責める】ことに対してで、
それは【自分を責める】ことに対して
でした。
引き金は、まだ起きていない “失敗” です。
しかし、その後のストーリーは
自分の中で、まるで、大仕掛けのドミノ倒しを
準備するかのように、設計され、あるいは
できあがっているのです。
…あとは、“失敗”するだけ。
これでは、うまくいくものもいきません。
では、どうすれば良いか、
一つの案は、使っている言葉を
今の自分に役立つように言い換えるという方法です、
最初の1行
“失敗”を【(自分で)責める】ことで【落ち込む自分】…
を
“失敗”を【省みる】ことで【(現状を)真摯に受け止める】…
と、どうでしょう
…以降の表現は変わっていきそうではありませんか?
以前にもお伝えしましたとおり、
物事には、良い面、そうではない面があります。
自分を責めるということに、良い意図があるとしたら
一つは「2度と繰り返さない」ために省みること
省みることで、“落ち込む”心の状態は、
現状を素直に受け止めるための状態になるのではないでしょうか?
自分自身の心の動き、そして、それに対する振る舞いを
再点検して、自分の未来に役立つように
表現を変えることができます。
私達は、他の人の発言だけでなく、自分自身の発言にも
影響を受けていますから。
もう一つの方法として、
文全体について、改めて新しい感想や、思考を加えることです。
たとえば、今回の僕の例では、
「これって、いつもやっちゃってるよな〜
…こんな風に、粋な発想できると良いなぁ」
明らかに変えたい、(かっこよく粋に出来たらなお良い)と思えたら
試してみる価値があるかもしれません。
たとえば、小説のように
私は、これまでの発想の仕方を、いっそのこと
楽しんでみるのも粋ではないかと、
「“失敗”を【(自分で)責める】ことで【落ち込む自分】を
また【責め始める】ことで【落ち込む自分を見る】ことに
【落胆】することを【怖れて】いる」ことを楽しんでみた。
つまり、“落胆することを怖れる”ことを楽しむ。
わけです。一見(一聞)訳が分からないかもしれません。
考えて悩む代わりに“楽しんでみる”のです。
どんなふうに怖れているか
に興味を持つことも出来るかもしれません。あるいは、
落胆の深さや時間による変化、回復のきっかけを
探してみるのも良いかもしれません。
楽しむも、怖れるも、動作の主体はだれでしょうか?
そう、“私”なのです。ですから、
もしかすると一部の方は不謹慎だとおっしゃるかもしれませんが、
“落胆することを怖れる”ことを楽しむ
ということが出来るのです。
なぜなら、”怖れる”のも“楽しむ”のも行動する“主語”は
“私”ですから。
私達が、言葉を使うときに、気づかないうちに
自分の行動(あるいは感情に関する同士も含めて)
誰か見知らぬ人が、自分をコントロールしているかのように
セルフコントロール“困難”モードに
なっているように感じてしまっているのです。
いろいろな方法がありますが、まずは、
自分が発する言葉、の、主語が“私”なのであれば
行動は自分で変えることが出来ます。
仮に、主語が“他者”であっても、
その全体に影響がある部分の中で
あなたが“主語”となる部分について
積極的に、自分に向かって伝えてみてください。
すると、これまでは、無批判に
自分を“責めて”いたかもしれないとき
“納得すること”も“ノせて調子づかせること”も
自分で選ぶことが出来るようになるはずです。
あなたが口にする言葉を選ぶのも
あなた自身なのですから。
このような、私達が何気なく使っている“言葉”に関する
“語感”の鋭敏性にも、NLPの学びが生かされています。
ではまた来週。
image credit: gvictoria / 123RF ストックフォト
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(初出 Facebook NLPフィールドCafe2014.7.9 一部改変)
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