ちょっと奇妙なフレーズ
かもしれません。
「速やかに対応すべき案件への対応策の検討を始めることに同意した。」
さて、この文章が示している
現状の状態は・・・何も始まっていません(苦笑)
「ある案件への対応策を検討しようね、うん、そうしよう!」
つまり、「速やかに対応すべき」と
言っている割には、検討のスタートラインに
立ったか立たないかの段階です。
ちょっと聞くと、何だか大きな決定が
なされた気がする場合が(多分錯覚?)
ありますので、ここは要注意(笑)
先週の記事でお伝えしたように、
私達は「言葉」を使うことで
物事を様々なとらえ方をする事ができます。
上の例文ほど複雑ではありませんが、
上司や先輩、友達から何かしら「重要な役割」を
任されそうになって、
「私には、そんな大切な役目はできません」
と答える時を考えてみて下さい。
その時、この一言に沢山の情報が
隠れています。
・その役目が大切だと思っています。
→私にとっての「大切」という基準があります。
・自分はその役目をできないと思っています。
→私にとっての「できる」という基準があります。
→私にはその能力、あるいは器がないと思っています。
それが、はっきりした認識のものもあれば
直感的、フィーリングのものもあるでしょう。
しかし、結果として
「私は、その役目を“しない”」と決めています。
ここで、相手の方から
多くの場合、こんな、質問が来るでしょう。
「どうして、出来ないの?、大丈夫よ」
しかし、一見非論理的に見えますが、
言われた本人は、言葉を発した根拠となる
意識的な基準と、無意識的な感覚とで
「私は、その役目を“しない”」と結論を出しているので
なかなか覆りません。
そこで、相手の方に「私」について「私」として考えてもらう
質問が役に立ちます。
「どうして、出来ないのと思ったの?何がそう思わせたの?」
ちょっとした違いなのですが、
「出来ないと思った(考えた)私」について
第3者的に見て(考えて)もらう質問です。
「私は、その役目を“しない”」私について
再検討してもらうわけです。
言ってみれば、「しない」という結果ではなく
それを決めた「プロセス」について、焦点を
当ててもらいます。
どんな場合も、一度つくった
(意識的、無意識的に決めた)結果は、
変えたくないと思うのは、道理というもの(人情?)
そこで、そのプロセスについて
検討してもらうわけです。
すると、「するか/しないか」を検討していたとき
よりも、より俯瞰的に、一度検討した材料を
再検討しやすくなります。
私達は、考えた結果を基に、別の判断を下します。
また、熱中している自分を時に、客観視する(平たく言うとツッコむ)
コトもできます。
あるいは、過去の自分の感覚を思い出して
あたかも今、そこに居るかのように感じることも出来れば、
未来の自分の状態を想像して、
あたかも今、そこに居るかのように感じることも出来ます。
それが、望ましくないものであっても、
もちろん、望ましいものであっても。
そして、さらに、私達は、自分が望んだように
意識を向けることが出来ます。
「昨日、一番キツかったできごとは何?」
と聞いたとき。
「昨日、一番リラックスしたできごとは何?」
と聞いたとき。
自ずと自分に戻ってくるエピソード、感覚は
異なってきます。
○ その意味で、私達は、「私」の
現在、過去、未来
望ましいコト、そうではないコト
没頭している、客観している
さらには、
そんな「私」に気づいている「私」を観察する
コトもできる存在です。
日記を書いたり、言葉を使って「私」を
考える、伝える事で、容易にそれができるのです。
それを、繊細なやり方で、そして、
あなたにとって、役に立つ方向性を持って
「私」を上手に「私」が活用する方法として
NLPをお伝えしています。
・・・その意味では、私が意識を向けるのは「言葉」
もちろん、言葉を伝える、受け取ることで
自分の五感、感覚の使い方が変わりますから
結果として、五感、言葉、その連動を
日常使う「言葉」から活用できるようになる
わけです。
自分が使っている「言葉」、相手が伝えてくれる「言葉」
それぞれの「微細な違い」に興味を持つことで
あなたが使える世界の可能性はきっと広がるはずです。
Image credit: rukanoga / 123RF ストックフォト
(初出 Facebook NLPフィールドCafe2014.6.4 一部改変)
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