ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず…
(方丈記:鴨長明)
中学か、高校の古文で一度は目にしたことがある
かもしれません。
…川は、水をたたえながらそこに存在していますが、
今、そこにあった水は次の瞬間、もうすでに下流へと
移ってしまっています。
言われてみれば確かにそうなのですが、
私達は、ついつい、“川の流れ”として
ずっとそこにあるかのように、川を捉えています。
同じように、この世界も、一瞬たりとも
同じ瞬間はありません。
ただ、私達の脳がフル稼働し、
その一瞬、一瞬の共通点を捉えて
…“変わらない”という感覚を
作っていると言っても過言ではありません。
つまり、“変化は起こる”…望むと望まざるとに関わらず。
なのです。
ですから、これまで上手くいっていたことが
あるとき、何だか上手くいかなくなることがあります。
それは、あなた自身も変化し、
あなたの周りも変化したから。
場合によっては、変化に反して
上手に同じやり方を維持しようと
(無意識的に)
いずれにしても、何もしなくても、
物事は、私は、変化します。
そのときに、自分が望む形、方向に
変化するように、準備をする必要が
あると思いませんか?
こんな事があります。
私の生まれた北陸の古都金沢という街は、
古い街並みが残っている地域では
道は直角に交わっていません。
北に向かっていたと思ったら、いつの間にか
西に向かうような作りがされています。
…これは、江戸時代、曲者が城に進入しないように
わざわざ道に迷うように作られていたそうです。
つまり、私達は一歩一歩進んでいるときには
地図を上空から見るようには出来ていません。
行動に没頭すればするほど、どこに居るのか
どこに向かっていたのかを見落としやすくなるのです。
ましてや、
「やり遂げた事の無い」チャレンジであれば
仮に、何かしらのゴールにたどり着いたとしても
そこを望んだ状態で維持をすることについては
新たな挑戦ということになります。
(もちろん、これまでに経験のあることでも
場合によっては、状況が変化している場合には
同じように新たな挑戦になるでしょう。)
そこで、心の片隅に置いておきたいのは、
ここにたどり着くために、行動して上手くいっていることで
あっても、いつでも“変えることが出来る”
むしろ“変えるのが自然である”ということ。
…なにしろ、世界は放っておいても変化しているのですから。
ですから、仮に、今まで出来ていたことが
出来にくく(あるいは出来なく)なったとしても
それは、あなた(だけ)が悪いのではなく
状況の変化が顕著になっただけ。
…変化に対応すれば良いだけのことです。
変化が得意じゃないよ、という方は
小さな変化に気づくその感度を高めておくのも
役に立ちます。
仮に大きな変化が変えにくいとしても
小さな変化の内に身体を慣らすのは
かなり容易だと思いますがいかがでしょう?
コーチングは、現状を“変える”ための、
心と身体の使い方について、共に探求し
クライアントさんに実際に実践してもらうまでが
その範囲です。
そして、このテーマの最後にお伝えしたいのは
私達は、いつでも、この瞬間、この場所から
変化し始める事が出来るということ。
過去の経験で得た、知恵や教訓もあります。
しかし、その教訓は、参考にはなっても
絶対のものではありません。
私達も、世界も変化しているのですから。
そして、その変化に戸惑わないように
「共通点を高速度処理で見せている」のが脳の
一つの働きです。
…ですから、脳は、変化し続けるこの世界のことも
実は気づいています。
その差が、不安であったり、ワクワクとして
私達が評価を貼り付けているのです。
もし、変化を楽しもうと思えたときには
あるいは、そう思いたいと気づいたときには
ぜひ、コーチと共に、あなたが望む変化を
作っていきましょう。ぜひ。
次週からは、違ったテーマでお届けします。
仮に、コーチングについて聞きたいテーマの
リクエストがありましたら、
→こちらまで、お気軽にお寄せください。
ではまた、来週。
(初出:あなたの相棒、賢いコーチの使い方
http://aibou-coach.blogspot.jp/ 2014.11.26改変)
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