今、財布の中に2000円札ありますか。
僕自身は、ここ数年お目にかかったことはありません。

2000円札は日本銀行が発行した、
正式な日本銀行券です。・・・お金です。

しかし、ここ数年、多くの方がそれを
目にすることが少なくなったせいか、
　「偽札だ！」との勘違いをされるという
　　ハプニングもあったと聞きます。

そして、自動販売機やATMでも
2000円札を取り扱わない
（機械の仕様では使えても、使えない設定にしている）
近年そういう機械にほとんど代わりつつあります。

正式なお札(日本銀行券)なのに、相手に疑われる
機械には、認識（理解）されない。

お札は、言ってみれば単なる“紙”です。
日本という国が“額面の価値”を保証してくれている
偽造防止などの様々な先端技術が
織り込まれた“紙”です。

　ですから、使った側は“正式”なものとして
　相手に渡します。
　しかし、相手がそのお札を見たことがなかったり
　知らなかったりしたら
　その機会が、そのお札を認識するように
　なっていなければ
　ただの“紙”ということになっています。

ですから、先ほどの
2000円札を知らない店員さん
2000円札に対応してない自動販売機
に対しては、別のお金千円札や一万円札、500円硬貨などに
代えてお支払いと言うことになるでしょう。

あなたは、2000円の価値を、2000円札という方法で
相手に渡したけれど、相手はそのお札を知らないので
2000円の価値のモノとして受け取れなかった。
そこで、別のお札で支払うことで、相手に2000円の価値を
支払った。

　この「久しぶりの2000円札」での対応は
　ちょうど、私達が
　「なんで、何回言っても分からないんだよ！」
　と、相手にあきれていたときの対応の構造に
　にているのではないでしょうか？

お金を払うのに、簡単に言うとうち（の自販機）では
2000円札を取り扱っていないです
といわれて、もう一度2000円札を出したとしたら
もう一度うち（の自販機）では
2000円札を取り扱っていないですといわれるだけです。

同じことをして、相手に「なんで」と逆ギレしても
それは、奇妙な話。相手にとっては、まさにデジャヴ(既視感）。
同じことをすれば、同じ結果が出るのは
ある意味自明の理。理屈に敵ってます。

お札(例2000円札)がその存在そのものでその価値（2000円分）を
自動的に伝えているのではなく、
私達が知識や理解をもって、その価値を認識しています。

同じように、言葉を使って相手に何かを伝えるとき、
あなたが伝えているから、伝わっているのではなく
あなたが伝えたことを、相手が解釈や理解をもって、
受け取るから伝わるのです。

私達はテレパシーで物事のすべてを相手に伝えているので
なければ、相手が「解釈・理解」を出来なかったり、
思いと違うモノを受け取っていたとしたら
あなたの伝えたことは、あなたが伝えたいようには
伝わっていません。

　伝え方を変えるのは、特別難しい方法が必要な
　訳ではありませんが、ただ、一つ、避けた方が良いのは
　“同じやり方”でゴリ押しすること。

　2000円札に対応していない自販機に、何時間
　2000円札を投入し続けても、永遠にモノは買えません。

　両替してもらうかして、別のお札、コインを
　使えば、たちどころに、あなたの欲しいモノを手に入れることが
　できます。

使い古された言葉ではありますが、
「押してダメなら引いてみな」
コミュニケーションの駆け引きの部分で捉えられますが

使う言葉、伝え方（視点を変える、たとえを使う、
　　一方的に伝える代わりに質問するなどなど）
伝え方のバリエーションは、いろいろ作れます。

もしも、相手に訊けるのならば、「質問」が
一番簡単な伝え方に変化を作るやり方です。

「伝えること」に一生懸命になっていると
　相手に伝わっているのかどうかに気づかずに
　一人で突っ走ることが少なくありませんから。

もし、ご自身が「一生懸命」になりすぎるな
と感じる経験があったら、相手の方に「質問する」
バリエーションを加えることをおすすめします。

すると、
　理解してもらうための、伝わるような伝え方のヒントが
　相手の方からもらえるはずですから。

では、また。

(初出　アメブロ“ひじま・まさき”のブログ 2014.8.5 一部改変）
http://ameblo.jp/awakeners/

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